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修復難易度の高い、交換修理できない「革の破れ」の修復事例6品。ジャケットと財布。


難易度の高い、交換して直せない「革の破れ」の修復事例2つ。

この修復は他の修理屋さんでも「断られる場合がある」らしく、難易度が高い修理なんだろうと思われます。

当工房ではそんな修理も対応致します。



黒のレザージャケットの左ポケットの破れ。

破れた状態の写真撮り忘れたので画像無しです。



多少力がかかる部分なので、表はもちろん、裏からも補強し、元の状態より強度を高めてます。

ちょっと厚手に施工しているのでゴワつきますが、再度破れるよりましですね。

革の表情まで再現はできませんが、色や艶感は近づけて補修しているので気にならないレベルかと思います。


この修理方法は、「セルレザー補修」と言う「当工房独自の補修方法」です。

「牛革のおよそ2倍の引張強度」があります。

破れた革と同じ厚さで補修すると「破れていない部分の方が引張強度が弱い」と言う事になります。

この繊維をシート状にして財布にしたユニークな事例がこちら




次はブラウンのジャケットの袖の部分。突起物に引っかけて破れたとのこと。




このように修復しました。

この革は革特有のシワと自然な色ムラがあるので、この部分の再現は不可能です。


場所的に力がかからないので、薄手に作業してます。

それでも柔らかさは元の状態よりは少し硬くなります。

少々引っ張っても破れない、安心の補修方法です。



次は襟周りの破れ、ひび割れ修理のご依頼です。

少し硬くなり、革の表情は無くなりますが、気にならなくする事ができます。

破れは小さい面積でもコストが高めになるので磨耗程度でのご依頼をおすすめ致します。





次は財布のカードポケット端の縫合部が裂けた事例。

白い部分はお客さんの手です。プライバシー配慮のため。




それがこの様に復元されました。格子模様は無くなります。色は凸部が濃く、凹部が明るい茶色なのですが、これを一致させることは不可能ですので、中間色で塗装して仕上げています。

また破れたりしないの?大丈夫です。引張強度は革のおおよそ「2倍」。非常に頑丈です。




こちらは長財布の折り曲げ部の端です。

摩耗がかなりあり、縫合部より深く溝ができています。



この様に修復。

伸縮の激しい場所ですが、耐えられるのでしょうか?大丈夫です。

「セルレザー補修」はそんな場所でも利用可能な柔軟性を持っています!



こちらは先ほどの財布の内側です。



修復跡は分からないようにするという事は不可能ですが、かなり復元可能です。

誤魔化す方法として、

例えば「この修復部を円弧状」に作って、「両側」そのようにすれば、「こんなデザインなのかな?」

となるのでそのようにアレンジするのも良いですね!

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